Billy Joel

2024年1月24日(水) 東京ドーム

 

16年ぶりの来日だそうだ。多分、過去に2回、彼のライブに行っているのだが、私が行ったのは30年以上も前であり、記憶は薄い。ただ、Big Shotでピアノの上に寝そべって歌う姿を見て、音楽ってあんなふうに自由に表現していいんだと、その当時、まだ、真面目であることが価値観の主体だった自分が、驚きながらも、音楽は楽しむものなのだという感覚を初めて得たことは鮮明に覚えている。

 

1990年代後半から彼が活動を縮小したことと、私が子育て期間中にほとんど音楽を聴かなかったこともあり、まるで30年の時間が一気に飛んだかのように、ライブの第一声から青春が蘇った。

 

見た目はおじいちゃんになったけど、声はすごい。圧というか、パワーがびんびんと伝わってくる。High noteが出ないよみたいなジョークも言っていたけど、いやいや、十分に出てました。むしろ年齢を重ねたことで低音がとても厚みを増して、音の幅が気持ちよく広がっているように感じた。

スクリーンも演奏するビリーだけでなく、曲を象徴するような映像のほかに、まだ、くるくる髪の若いビリーもいて、目も楽しめた。バンドのメンバーもギター、ドラムの他にホーンセクションも入っていて彩り豊か。それにしても、直前まで楽器を演奏していた女性が前に出てきて歌いだしたときには驚いた。ビリーのバンドに入るほどの人は何でもできるんだと感心していたら、その後の曲で、今度は別の男性(多分、ギター)がイタリア歌曲を歌いだして、どちらも、ビリー以外の人の歌なんて聞きたくないなどと思わせない美しさ。というより、ビリーの歌以外にも、こんな素敵なものを聞かせてもらえるのかという贅沢感。それぞれの楽器のソロの見せ場もたっぷりあって、すごいエンタメであった。当たり前だけど、すごい。

曲については、イントロなどを変えているものもあり、途中まで聞いてから、この曲かぁと思うものや、初めて聞くものもあったし(忘れているだけかもしれない)、もちろん、当時から今まで、ずっと聞いてきた曲もたくさんあった。

 

Billy Joelと言えば、出会いはストレンジャー。高校生のころ、学校から帰ってきて(あの頃はまだ土曜日は授業があって、半ドンだった)、ラジオで聞いていたAmerican Top 40で、口笛から始まる斬新な曲に惹きつけられ、レコードを買い、ウォークマン(カセットテープ)に入れてずっと聞いていた。そんな懐かしい曲たちも含めて、相変わらず音楽を楽しそうに奏でるビリーの歌は、これからも共にあるものだなあと思った。

Billy Joelは私よりちょうど10歳上。だから今年、75歳になる。今年の7月でライブに一区切りするとか。その最後のワールドツアーで日本にも来てくれたことに感謝だ。私自身、なんとなく、75歳までが活動期で、あとはおまけで生きていこうと思っているので、ビリーが75歳で区切りを付けることに、何かを示唆されているような気がして、これからの10年をどう生きるのか、今一度、考えようとも思わされた。あんなにパワフルには歌えないけど、彼の歌う姿を胸に刻んで、楽しく生きていきたい。

 

 

下のソニーミュージック公式のライブレポートが、詳しく書いてあってとても参考になる

www.sonymusic.co.jp

 

 

<おまけ>

・ 席

3階の上から4列目の天井席だったが、ステージのド正面。豆粒ほどではあったけれども、全く見切れることもなく、快適だった。(ただ、ちょっと寒かった)

 

・ グッズ

行きの電車で何を買おうか見ていたけど、早々に売り切れ。2時間ほど前に着いたのだが、パンフレットとスノードームしかなかった。で、高いけど、飾りたいなと思って、大枚をはたいて買ったスノードーム。ライブの翌々日、ブログも書くし、写真を載せようと思っての撮影中…落として割ってしまった(´;ω;`)ウッ…

ドームは割れてしまったけど、中は良く見えます↓